変数

 処理を進めていく上で、データを記憶させる必要が出てきます。そのために変数を使用することができます。変数は、データを入れておくことができる箱のようなものです。その箱は使用する前に、どのような名前なのか、どのような種類のデータを入れるのかを指定しなくてはなりません。これを変数の宣言と呼びます。

変数宣言の書式
データ型 変数名;

○ ファイル

 次のようにファイルを作成してください。

ファイル名 valiableTest1.c

サンプルダウンロード

○ プログラム

 次のようにプログラムを入力してください。

  1. #include <stdio.h>
  2. int main(void){
  3.  int num;
  4.  char c;
  5.  return 0;
  6. }

○ 解説

 4行目では、numという名前のint型の変数を宣言しています(データ型については次の節で取り上げます)。5行目では、cという名前のchar型の変数を宣言しています。今回のサンプルは実行しても何も表示されません。

 変数名は、前節でも学習したように、ルールに従ってつける必要があります。変数を宣言したら、データを格納することができます。これを代入と呼びます。

変数代入の書式
変数名 = ;

○ ファイル

 次のようにファイルを作成してください。

ファイル名 valiableTest2.c

サンプルダウンロード

○ プログラム

 次のようにプログラムを入力してください。

  1. #include <stdio.h>
  2. int main(void){
  3.  //変数の宣言
  4.  int num;
  5.  char c;
  6.  //変数に代入
  7.  num = 100;
  8.  c = 'C';
  9.  //変数を表示
  10.  printf("num:%d\n", num);
  11.  printf("c:%c\n", c);
  12.  return 0;
  13. }

○ 実行結果

num:100
c:C

○ 解説

 5、6行目では変数を宣言しています。9行目では変数numに100を代入しています。10行目では変数cに「C」という文字を代入しています。

 13、14行目では変数を表示しています。「printf()」は、コマンドプロンプトに「()」内で書式指定した文字列を表示します。13行目では「num:」という文字列の後に「%d」を指定していますが、その部分にカンマで区切って指定した変数numの値を整数値として埋め込み、表示します。14行目では「c:」という文字列の後に「%c」を指定していますが、その部分にカンマで区切って指定した変数cの値を文字として埋め込み、表示します。

 また変数は、宣言と同時にデータを代入することもできます。これを変数の初期化と呼びます。

変数初期化の書式
データ型 変数名 = ;

○ ファイル

 次のようにファイルを作成してください。

ファイル名 valiableTest3.c

サンプルダウンロード

○ プログラム

 次のようにプログラムを入力してください。

  1. #include <stdio.h>
  2. int main(void){
  3.  //変数の初期化
  4.  int num = 200;
  5.  char c = 'S';
  6.  //変数を表示
  7.  printf("num:%d\n", num);
  8.  printf("c:%c\n", c);
  9.  return 0;
  10. }

○ 実行結果

num:200
c:S

○ 解説

 5行目では変数numを宣言して「200」で初期化しています。6行目では変数cを宣言して「S」で初期化しています。9、10行目でそれぞれの変数を表示しています。

 ローカル変数(後で説明します)では、変数の初期化をせずに使用すると、コンパイル時に警告が発生し、そのまま実行すると思わぬ結果が表示されます。必ず初期化を行うか、変数に値を代入して利用してください。

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