Servletでのページ遷移(転送)

ページを遷移するほかの方法を見てみましょう。違うページに転送するには、RequestDispatcherインタフェースのforwardメソッドを利用します。次の手順で利用します。

1．HttpServletResponseオブジェクトのgetServletContextメソッドでServletContextオブジェクトを取得する。
2．ServletContextオブジェクトのgetRequestDispatcherメソッドでRequestDispatcherオブジェクトを取得する。その際、引数に転送先のページのパスをセットする。
3．RequestDispatcherオブジェクトのforwardメソッドで転送する。

○　ファイル

プロジェクトに次のようなServletを追加してください。

パッケージ名 test.servlet
クラス名 TransferTest
スーパークラス名 javax.servlet.http.HttpServlet

サンプルダウンロード

○　プログラム

doGetメソッドを追加して、次のようにプログラムを入力してください。

TransferTest.java

  1. package test.servlet;
  3. import java.io.IOException;
  5. import javax.servlet.RequestDispatcher;
  6. import javax.servlet.ServletContext;
  7. import javax.servlet.ServletException;
  8. import javax.servlet.annotation.WebServlet;
  9. import javax.servlet.http.HttpServlet;
  10. import javax.servlet.http.HttpServletRequest;
  11. import javax.servlet.http.HttpServletResponse;
  13. @WebServlet("/transfertest")
  14. public class TransferTest extends HttpServlet {
  16.     @Override
  17.     protected void doGet(HttpServletRequest req, HttpServletResponse resp) throws ServletException, IOException {
  18.         //サーブレットコンテキストを取得する
  19.         ServletContext sc = this.getServletContext();
  20.         
  21.         //リクエストディスパッチャーオブジェクトを取得する
  22.         RequestDispatcher rd = sc.getRequestDispatcher("/JSPTest.jsp");
  23.         
  24.         //違うページに転送する
  25.         rd.forward(req, resp);
  26.     }
  28. }

○　実行結果

次のURLを入力して実行してみましょう。

http://localhost:8080/WebApp/transfertest

実行結果
実行結果

○　解説

19行目で、getServletContextメソッドを使ってServletContextオブジェクトを取得しています。そして22行目で、先ほど取得したServletContextオブジェクトのgetRequestDispatcherメソッドを使ってRequestDispatcherオブジェクトを取得しています。その際に、転送先のページのパスを引数に指定します。今回はJSPTest.jspに転送するためにパスを指定しました。その後、25行目にあるRequestDispatcherオブジェクトのforwardメソッドで転送を行います。その際、引数にHttpServletRequestオブジェクトと、HttpServletResponseオブジェクトを指定します。結果として指定したページに遷移します。

転送は次の手順で遷移します。

転送の仕組み
転送の仕組み

この手順ではページを遷移するときに、表示したいページの処理へサーバー内部で移動し、その結果を応答として返します。その結果、Webブラウザーの要求アドレスは変わらずに違うページの結果が表示されます。この方法を用いることで、サーバーがWebブラウザーから受け取った情報のオブジェクトを、そのまま違うページで処理することができ、柔軟な処理を記述することが可能になります。

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