簡単なWebアプリケーション作成

 Webアプリケーションは次の手順でプログラミングを行ないます。

手順1 Tomcatプロジェクトを作成する
手順2 JSPファイル、Servletファイル等を追加する
手順3 配置したファイルを編集する
手順4 テスト実行をする

 今回はWebページに「Hello ASP.NET!」と表示させて見ましょう。 今回は初めにJSPファイルを追加して作成します。その後、Servletファイルを追加して作成します。それぞれ作成するときにどのようにプロジェクト内に追加するのかを確認しましょう。

■ Eclipseにプラグインをインストールする

 プロジェクトを作成する前に、Tomcatプラグインがインストールされていない場合はインストールします。メニューの「ヘルプ(H)」―「Eclipseマーケットプレース(M)...」をクリックします。次のような画面が表示されるので、「Tomcat」を検索して、「Eclipse Tomcat Plugin X.X.X」をインストールします。

Eclipse Tomcat Pluginをインストール
Eclipse Tomcat Pluginをインストール

 インストールボタンをクリック後、次のような画面が表示されるので、「使用条件の条項に同意します(A)」を選択して、「完了(F)」ボタンをクリックします。

同意して先に進める
同意して先に進める

 インストールが始まるので、しばらく待ちます。その後、Eclipseの再起動が求められるので、再起動してください。

■ Tomcatプロジェクトを作成する

 メニューの「ファイル(F)」―「新規作成(N)」―「その他(O)...」をクリックします。すると、次の図のように「新規」ダイアログが開きます。そのダイアログの「ウィザード(W):」内の「Java」―「Tomcatプロジェクト」を選択します。その後、「次へ(N) >」ボタンをクリックします。

Tomcatプロジェクトを選択する
Tomcatプロジェクトを選択する

 次の「新規Tomcatプロジェクト」ダイアログでプロジェクト名に「WebApp」を入力して、「完了(F)」ボタンをクリックします。

Tomcatプロジェクトに名前を付ける
Tomcatプロジェクトに名前を付ける

 すると、次の図のように「パッケージ・エクスプローラー」にプロジェクトが配置されます。

プロジェクトが追加された
プロジェクトが追加された

■ JSPファイルを追加する

 プロジェクトを右クリックして表示されるメニューより「新規(W)」―「その他(O)...」をクリックします。すると次の図のように「新規」ダイアログボックスが表示されます。そのダイアログの「ウィザード(W):」内の「Web」―「JSPファイル」を選択します。その後、「次へ(N) >」ボタンをクリックします。

新しいプロジェクトの選択画面
新しいプロジェクトの選択画面

 すると、次の図のように「新規JSPファイル」ダイアログボックスが表示されるので、「ファイル名(M):」に「JSPTest」を入力して「完了(F)」をクリックします。

ファイル名を指定する
ファイル名を指定する

 すると、次の図のように「パッケージ・エクスプローラー」のプロジェクト内にJSPファイルが配置されます。

JSPファイルが追加された
JSPファイルが追加された

■ 配置したファイルを編集する

 配置した「JSPTest.jsp」に次のようにプログラムを入力してください。

  1. <%@ page language="java" contentType="text/html; charset=UTF-8"
  2.  pageEncoding="UTF-8"%>
  3. <%@ page import="java.util.*" %>
  4. <!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD Html 4.01 Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/html4/loose.dtd">
  5. <html>
  6. <head>
  7. <meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=UTF-8">
  8. <title>はじめてのJSP</title>
  9. </head>
  10. <body>
  11.  ようこそ、JSP!<br>
  12.  <%= new Date() %>
  13. </dl>
  14. </body>
  15. </html>

サンプルダウンロード

■ テスト実行をする

 実行するにはWebサーバーを起動する必要があります。WebサーバーでJavaプログラムを実行するには「Tomcat」も起動させる必要があります。メニューより「Tomcat(T)」―「Tomcat起動(S)」をクリックして起動します。その後、Webブラウザーを起動して、次のようなURLを入力してアクセスしてください。

http://localhost:8080/WebApp/JSPTest.jsp

実行結果
実行結果

■ Servletファイルを追加する

 次に、Servletファイルを作成しましょう。プロジェクトにクラスを追加してください。今回は次の図のように「パッケージ(K):」に「test.servlet」、「名前(M):」に「ServletTest」、「スーパークラス(S):」に「javax.servlet.http.HttpServlet」を指定してください。その後、「完了(F)」ボタンをクリックします。

クラスの追加
クラスの追加

■ 配置したファイルを編集する

 配置した「ServletTest.java」に次のようにプログラムを入力してください。

  1. package test.servlet;
  2. import java.io.IOException;
  3. import java.io.PrintWriter;
  4. import java.util.Date;
  5. import javax.servlet.http.HttpServlet;
  6. import javax.servlet.http.HttpServletRequest;
  7. import javax.servlet.http.HttpServletResponse;
  8. public class ServletTest extends HttpServlet {
  9.  //GET受付
  10.  protected void doGet(HttpServletRequest request, HttpServletResponse response) throws IOException{
  11.   //クライアントに出力する準備
  12.   response.setContentType("text/html; charset=utf-8");
  13.   PrintWriter pw = response.getWriter();
  14.   //クライアントにHtmlタグを書き出し
  15.   pw.println("<html>");
  16.   pw.println("<head>");
  17.   pw.println("<title>はじめてのServlet</title>");
  18.   pw.println("</head>");
  19.   pw.println("<body>");
  20.   pw.println("ようこそ、Servlet!<br>");
  21.   pw.println(new Date());
  22.   pw.println("</body>");
  23.   pw.println("</html>");
  24.  }
  25. }

サンプルダウンロード

■ Webアプリケーションの設定ファイルを追加する(Tomcat 6以前)

 次に、Webアプリケーションの設定ファイルを準備します。実行環境(Tomcat)のバージョンが7以降の場合は、アノテーションを使って設定できます。設定の方法は、「Webアプリケーションの設定を追加する(Tomcat 7以降)」を参照してください。

 次の図のようにパッケージ・エクスプローラーより、「WEB-INF」を右クリックして、表示されるメニューの「新規(W)」―「その他」をクリックします。表示されるダイアログボックスで次の図のように「XMLファイル」を選択して、「次へ(N) >」ボタンをクリックしてください。

ファイルを選択
ファイルを選択

 次の図のように、「ファイル名(M):」に「web」と入力して、「完了(F)」ボタンをクリックします。

ファイル名を入力する
ファイル名を入力する

 プロジェクトにXMLファイルが追加されます。

ファイルが追加された
ファイルが追加された

■ 配置したファイルを編集する

 配置した「web.xml」に次のように入力してください。

  1. <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
  2. <web-app xmlns="http://xmlns.jcp.org/xml/ns/javaee"
  3.  xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
  4.  xsi:schemaLocation="http://xmlns.jcp.org/xml/ns/javaee
  5.  http://xmlns.jcp.org/xml/ns/javaee/web-app_3_1.xsd"
  6.  version="3.1">
  7.  <servlet>
  8.   <servlet-name>Servlet</servlet-name>
  9.   <servlet-class>test.servlet.ServletTest</servlet-class>
  10.  </servlet>
  11.  <servlet-mapping>
  12.   <servlet-name>Servlet</servlet-name>
  13.   <url-pattern>/servlettest</url-pattern>
  14.  </servlet-mapping>
  15. </web-app>

サンプルダウンロード

■ Webアプリケーションの設定を追加する(Tomcat 7以降)

 Tomcat 7からアノテーションを利用することでServletの開発が簡単になりました。「web.xml」の設定のように、URLのパターンと、呼び出すクラスのマッピングを簡潔に記述することができます。ターゲットとなるクラスの定義の前の行に次のようにアノテーションを記述します。

ServletTest.java

  1. @WebServlet("/servlettest")
  2. public class ServletTest extends HttpServlet {

 「@WebSeervlet」の引数にアクセスしたいURLのパターンを記述します。本テキストではTomcat 6を前提として作成しているため、Tomcat 7を利用している場合は、web.xmlの設定を適宜読み替えてください。

■ テスト実行をする

 Tomcatが起動している状態でWebブラウザーに次のようにURLを入力してアクセスしてください。

http://localhost:8080/WebApp/servlettest

実行結果
実行結果

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