前節までは、条件分岐の方法を見てきました。これからしばらく、反復処理の方法を見ていきましょう。最初に、for文です。このステートメントは、回数を指定して繰り返し処理を行なわせることができます。
ここでは、次のような処理方法を見てみます。
データの集合に含まれるデータ個数分繰り返します。1回の繰り返しの処理でデータの集合から変数にデータを取り出し、繰り返し処理を進めていきます。取り出すデータがなくなると、繰り返し処理が終了します。
for文の書式1 |
---|
for 変数名 in データの集合: 処理 |
例:
for f in fruits:
print(f)
○ ファイル
Chapter3プロジェクトに次のファイルを追加してください。
ファイルの種類 | 空のPythonファイル |
---|---|
ファイル名 | fortest1.py |
○ プログラム
次のようにプログラムを入力してください。
○ フローチャート
○ 実行結果
りんご
ばなな
みかん
○ 解説
5行目では、for文を使って繰り返し処理を指定しています。furits配順番にデータを取り出し、変数fに入れて繰り返し処理をします。もし、取り出すデータがない場合は、繰り返し処理は終了します。今回は、2行目で準備した配列のデータを順番に取り出し、6行目で表示しているので、実行結果は、配列内のフルーツが1行ずつ表示されます。
回数を指定して繰り返したい場合は、「range」関数を使ってループします。この関数は、0から引数で指定した数値までの連番をデータとして取得します。
for文の書式2 |
---|
for 変数名 in range(繰り返し回数): 処理 |
for i in range(3):
print(i)
○ ファイル
Chapter3プロジェクトに次のファイルを追加してください。
ファイルの種類 | 空のPythonファイル |
---|---|
ファイル名 | fortest2.py |
○ プログラム
次のようにプログラムを入力してください。
○ フローチャート
○ 実行結果
0
1
2
○ 解説
2行目では、range関数とfor文を使って繰り返し処理を指定しています。range関数の引数に「3」が指定されているので、「0, 1, 2」の3つの範囲が取得できます。そのため、0~2の3回、ループ処理が実行されます。