戻り値

 関数で処理した結果を、関数を呼び出す側に渡すためには戻り値を指定します。関数の定義内でデータを呼び出し側に戻すには次のように指定します。

戻り値指定の書式
retrun

 これから次の戻り値のパターンを見てみましょう。

■ 戻り値を指定しない

 戻り値を指定しない場合はreturnを省略するか、returnのみ記述します。

○ ファイル

 Chapter4プロジェクトに次のファイルを追加してください。

ファイルの種類 空のPythonファイル
ファイル名 returntest1.py

サンプルダウンロード

○ プログラム

 次のようにプログラムを入力してください。

  1. #戻り値を返さない関数を定義する
  2. def add(num1, num2):
  3.  print("合計:{}".format(num1 + num2))
  4. #データの準備をする
  5. data1 = 20
  6. data2 = 30
  7. #関数の呼び出し
  8. add(data1, data2)

○ フローチャート

戻り値フローチャート

○ 実行結果

合計:50

○ 解説

 2、3行目では、関数を定義しています。この関数は仮引数を二つ用意しています。整数値を受け取ります。そして、戻り値はありません。2つの整数を加算し、表示して呼び出し元に戻ります。

 今回はadd関数の外で加算したい数値を準備しています。10行目では、add関数を呼び出す時に用意した二つの入力データを渡しています。今回は、計算と表示をadd関数が担当しています。

■ 戻り値を指定する

 戻り値を一つ指定することができます。戻り値を指定する場合はreturn文を使って、戻したいデータを指定します。

○ ファイル

 Chapter4プロジェクトに次のファイルを追加してください。

ファイルの種類 空のPythonファイル
ファイル名 returntest2.py

サンプルダウンロード

○ プログラム

 次のようにプログラムを入力してください。

  1. #戻り値を返す関数を定義する
  2. def add(num1, num2):
  3.  return num1 + num2
  4. #データを準備する
  5. data1 = 40
  6. data2 = 60
  7. #関数の呼び出し
  8. answer = add(data1, data2)
  9. #処理結果を表示する
  10. print('合計:{}'.format(answer))

○ フローチャート

関数フローチャート

○ 実行結果

合計:100

○ 解説

 2、3行目では、関数を定義しています。この関数は仮引数を二つ用意しています。整数値を受け取ります。2つの整数を加算し、呼び出し元にその結果を返します。

 今回はadd関数の外で加算したい数値を準備しています。10行目では、add関数を呼び出す時に準備した二つの入力データを渡し、処理結果を受け取っています。今回は、計算をadd関数が、計算結果の表示を通常の処理が担当しています。

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