戻り値

　プロシージャで処理した結果を、プロシージャを呼び出す側に渡すためには戻り値を指定します。戻り値はFunctionプロシージャを使い、戻すデータのデータ型を指定します。

　プロシージャの定義内でデータを呼び出し側に戻すには次のように指定します。

戻り値指定の書式
Retrun 式

　これから戻り値を指定しないパターンと指定するパターンを見てみましょう。

■　戻り値を指定しない

　戻り値を指定しない場合はSubプロシージャを使用します。

○　プロジェクト

　次のようにプロジェクトを作成してください。実行するとコンソールに結果が表示されます。

プロジェクトの種類 コンソール アプリケーション
プロジェクト名 ReturnTest1

サンプルダウンロード

○　プログラム

　次のようにプログラムを入力してください。

  1. Module Module1
  3. 　'戻り値を返さないプロシージャ
  4. 　Sub Add(ByVal num1 As Integer, ByVal num2 As Integer)
  5. 　　Console.WriteLine("合計：{0}", (num1 + num2))
  6. 　End Sub
  8. 　Sub Main()
  9. 　　'データを入力
  10. 　　Console.Write("数値1：")
  11. 　　Dim data1 As Integer = Console.ReadLine()
  12. 　　Console.Write("数値2：")
  13. 　　Dim data2 As Integer = Console.ReadLine()
  15. 　　'プロシージャの呼び出し
  16. 　　Add(data1, data2)
  17. 　　Console.ReadLine()
  18. 　End Sub
  20. End Module

○　フローチャート


○　実行結果

数値1:20
数値2:30
合計：50

○　解説

　4~6行目でSubプロシージャを定義しています。このプロシージャは仮引数を二つ用意しています。整数値を受け取ります。そして、戻り値はSubプロシージャを使用しているので、ありません。2つの整数を加算し、表示して呼び出し元に戻ります。

　今回はMainプロシージャで加算したい数値を入力しています。Addプロシージャを呼び出す時に加算した二つの入力データを渡しています。今回は、計算と表示をAddプロシージャが担当しています。

■　戻り値を指定する

　戻り値を一つ指定することができます。戻り値を指定する場合はFunctionプロシージャの定義で戻り値のデータ型を指定します。

○　プロジェクト

　次のようにプロジェクトを作成してください。実行するとコンソールに結果が表示されます。

プロジェクトの種類 コンソール アプリケーション
プロジェクト名 ReturnTest2

サンプルダウンロード

○　プログラム

　次のようにプログラムを入力してください。

  1. Module Module1
  3. 　'戻り値を返すプロシージャ
  4. 　Function Add(ByVal num1 As Integer, ByVal num2 As Integer) As Integer
  5. 　　Return num1 + num2
  6. 　End Function
  8. 　Sub Main()
  9. 　　'データを入力
  10. 　　Console.Write("数値1：")
  11. 　　Dim data1 As Integer = Console.ReadLine()
  12. 　　Console.Write("数値2：")
  13. 　　Dim data2 As Integer = Console.ReadLine()
  15. 　　'プロシージャの呼び出し
  16. 　　Add(data1, data2)
  17. 　　Console.ReadLine()
  18. 　End Sub
  20. End Module

○　フローチャート


○　実行結果

数値1:40
数値2:60
合計：100

○　解説

　4~6行目でプロシージャを定義しています。このプロシージャは仮引数を二つ用意しています。整数値を受け取ります。そして、戻り値はInteger型と指定しているので整数値が返ります。2つの整数を加算し、呼び出し元にその結果を返します。

　今回はMainプロシージャで加算したい数値を入力しています。Addプロシージャを呼び出す時に加算した二つの入力データを渡しています。今回は、計算をAddプロシージャが、計算結果の表示をMainプロシージャが担当しています。

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