関数で処理を行うのに必要なデータを、関数を呼び出す側からもらうためには引数を指定します。その引数を「仮引数」と呼びます。仮引数は実際のデータがあるのではなく、あると仮定して処理を記述することができます。
一方、関数を呼び出す側は仮引数が定義されている場合は、仮引数に応じたデータを渡す必要があります。そのデータを「実引数」と呼びます。実引数は処理してもらいたい実際のデータを指定します。
関数を定義するときには引数を指定しないか、指定するかを決めることができます。また、指定する場合、複数指定することができます。複数指定するときはカンマで区切って指定します。
仮引数リストの書式 |
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データ型 変数名 データ型 変数名, データ型 変数名, … |
これから、引数を指定するいくつかのパターンを見てみましょう。
関数を定義するときに、関数を呼び出す側からデータをもらう必要のない場合は、仮引数リストは指定しません。
○ プロジェクト
プロジェクトを作成して確認してみましょう。実行するとコンソールに結果が表示されます。
プロジェクトの種類 | コンソール アプリケーション |
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プロジェクト名 | FunctionTest1 |
○ プログラム
次のようにプログラムを入力してください。
○ フローチャート
○ 実行結果
表示したいデータを入力してください:りんご
入力したデータは「りんご」です。
○ 解説
12~20行目で関数を定義しています。この関数は呼び出されると、キーボードからデータの入力をして、入力したデータを表示します。12行目の関数の定義で「static」というキーワードがついていますが、詳しくは別に説明します。
22~27行目ではMain関数を定義しています。この関数はプロジェクトを作成した時にすでにできていました。C#では実行時にこの関数を呼び出します。そのため、Main関数内にかかれている処理が順番に実行されます。
25行目ではShowData関数を呼び出しています。ShowData関数は仮引数が指定されていないので、呼び出す側でも実引数を指定しません。指定するとエラーになります。
関数の定義で1つ仮引数を指定する方法と、それを呼び出す方法を確認しましょう。
○ プロジェクト
プロジェクトを作成して確認してみましょう。実行するとコンソールに結果が表示されます。
プロジェクトの種類 | コンソール アプリケーション |
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プロジェクト名 | FunctionTest2 |
○ プログラム
次のようにプログラムを入力してください。
○ フローチャート
○ 実行結果
表示したいデータを入力してください:みかん
入力したデータは「みかん」です。
○ 解説
12~16行目で関数を定義しています。この関数は仮引数を一つ用意しています。文字列型の変数が宣言されているので、文字列を受け取る前提で処理が行われます。15行目で渡された文字列を表示しています。
18~27行目ではMain関数を定義しています。「FunctionTest1」プロジェクトと比べると、今回はMain関数でキーボード入力をしています。25行目でShowData関数を呼び出していますが、その時にキーボードから入力したデータを実引数に指定しています。文字列を実引数に指定しないとエラーになります。
関数の定義で複数仮引数を指定する方法と、それを呼び出す方法を確認しましょう。今回は2つの引数を扱います。
○ プロジェクト
プロジェクトを作成して確認してみましょう。実行するとコンソールに結果が表示されます。
プロジェクトの種類 | コンソール アプリケーション |
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プロジェクト名 | FunctionTest3 |
○ プログラム
次のようにプログラムを入力してください。
○ フローチャート
○ 実行結果
表示したいデータを入力してください:ばなな
表示したい回数を入力してください:5
指定されたデータは「ばなな」です。
指定されたデータは「ばなな」です。
指定されたデータは「ばなな」です。
指定されたデータは「ばなな」です。
指定されたデータは「ばなな」です。
○ 解説
12~20行目で関数を定義しています。この関数は仮引数を二つ用意しています。文字列と整数値を受け取ります。15行目から受け取った整数値分だけ繰り返して、受け取った文字列を表示します。
今回はMain関数で表示したい文字列と、繰り返したい回数を入力しています。ShowData関数を呼び出す時に表示したいデータと、表示する回数を渡しています。この二つを渡さないとエラーになります。