VBでは、 .NET Frameworkを利用してアプリケーション開発を行ないます。そのため、 .NET Frameworkの仕組みを知っておく必要があります。
.NET Frameworkはクラスライブラリで構成されています。言い換えると、非常にたくさんのプログラムでできた部品が詰まっています。VBでのプログラミング方法は、必要な部品が用意されていて、それをブロックのように組み立てて作成するようなものです。ですから、アプリケーションを簡単に作成することができるようになっています。
上記のようなプログラミング手法を、オブジェクト指向プログラミングと呼びます。 .NET Frameworkはオブジェクト指向の考えで構成されているので、オブジェクト指向プログラミング手法を学ぶ必要があります。本テキストではVBの文法を学び、別テキストでオブジェクト指向プログラミングの基本を学ぶことができます。
また、 .NET Frameworkにはバージョンがあります。今回利用するバージョンは、 .NET Framework 4.0です。バージョンが上がるごとに部品が追加されたり、修正などが施されたりして、より充実したものとなります。次にバージョンと開発環境の関係をまとめました。
.NET Frameworkのバージョン | Visual Studioのバージョン |
---|---|
1.0 | Visual Studio .NET 2002 |
1.1 | Visual Studio .NET 2003 |
2.0, 3.0 | Visual Studio 2005 |
3.5 | Visual Studio 2008 |
4.0 | Visual Studio 2010 |
Visual Studioとは、VBや、その他の言語の開発環境を統合したパッケージ製品です。今回使用するパッケージはVisual Studio 2010となります。
統合開発環境で開発したプログラムが完成し、ユーザーに配布して使用してもらう場合は、開発した.NET Frameworkのバージョンにあわせて、実行環境である.NET Frameworkランタイムをインストールする必要があります。今回作成するアプリケーションであれば、 .NET Framework4.0となります。