変数

処理を進めていく上で、データを記憶させる必要が出てきます。そのために変数を使用することができます。変数は、データを入れておくことができる箱のようなものです。

変数のイメージ
変数のイメージ

この節では次の内容を学習します。

■ 変数の宣言

その箱は使用する前に、どのような名前なのか、どのような種類のデータを入れるのかを指定しなくてはなりません。これを変数の宣言と呼びます。

変数宣言の書式
データ型 変数名;

例:
 int num;
 String str;

○ ファイル

次のようにファイルを作成してください。今回は実行しても結果は表示されません。

ファイル名 ValiableTest1.java

サンプルダウンロード

○ プログラム

次のようにプログラムを入力してください。

ValiableTest1.java

  1. import java.io.*;
  2. class ValiableTest1{
  3.     public static void main(String[] args){
  4.         int num;
  5.         String str;
  6.     }
  7. }

○ コンパイルと実行

C:¥work>javac ValiableTest1.java
C:¥work>

○ 解説

5行目では、numという名前のint型の変数を宣言しています(データ型については次の節で取り上げます)。6行目では、strという名前のString型の変数を宣言しています。宣言することで、プログラム実行時にコンピューターのメモリーに、宣言した型に応じたサイズで記憶領域が確保されます。今回のサンプルは実行しても何も表示されません。

変数の宣言のイメージ
変数の宣言のイメージ

■ 変数に代入

変数名は、前節でも学習したように、ルールに従ってつける必要があります。変数を宣言後、データを格納(記憶)することができます。これを代入と呼びます。

変数代入の書式
変数名 = ;

例:
 num = 100;
 str = "プログラミング"

○ ファイル

 次のようにファイルを作成してください。

ファイル名 ValiableTest2.java

サンプルダウンロード

○ プログラム

次のようにプログラムを入力してください。

ValiableTest2.java

  1. import java.io.*;
  2. class ValiableTest2{
  3.     public static void main(String[] args){
  4.         //変数を宣言する
  5.         int num;
  6.         String str;
  7.         //変数に代入する
  8.         num = 100;
  9.         str = "プログラミング";
  10.         //変数を表示する
  11.         System.out.println("num:" + num);
  12.         System.out.println("str:" + str);
  13.     }
  14. }

○ コンパイルと実行

C:¥work>javac ValiableTest2.java
C:¥work>java ValiableTest2
num:100
str:プログラミング

C:¥work>

○ 解説

6、7行目では、変数を宣言しています。10行目では変数numに100を代入しています。11行目では変数strに「プログラミング」という文字列を代入しています。

変数代入のイメージ
変数代入のイメージ

14、15行目では、変数を表示しています。「System.out.println()」は、コマンドプロンプトに「()」内で指定した文字列を表示します。14行目では「num:」という文字列と変数numの値を文字列結合して表示しています。15行目では「str:」という文字列と変数strの値を文字列結合して表示しています。

■ 変数の初期化

変数は、宣言と同時にデータを代入することもできます。これを変数の初期化と呼びます。

変数初期化の書式
データ型 変数名 = ;

例:
 int num = 200;
 String str = "Javaプログラミング";

○ ファイル

次のようにファイルを作成してください。

ファイル名 ValiableTest3.java

サンプルダウンロード

○ プログラム

次のようにプログラムを入力してください。

ValiableTest3.java

  1. import java.io.*;
  2. class ValiableTest3{
  3.     public static void main(String[] args){
  4.         //変数を初期化する
  5.         int num = 200;
  6.         String str = "Javaプログラミング";
  7.         //変数を表示する
  8.         System.out.println("num:" + num);
  9.         System.out.println("str:" + str);
  10.     }
  11. }

○ コンパイルと実行

C:¥work>javac ValiableTest3.java
C:¥work>java ValiableTest3
num:200
str:Javaプログラミング

C:¥work>

○ 解説

6行目では、変数numを宣言して「200」で初期化しています。7行目では、変数strを宣言して「"Javaプログラミング"」で初期化しています。10、11行目でそれぞれの変数を表示しています。

変数初期化のイメージ
変数初期化のイメージ

ローカル変数(後で説明します)では、変数の初期化をせずに使用すると、コンパイル時にエラーが発生します。必ず初期化を行うか、変数に値を代入して利用します。

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